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重い…
なんだろう?何かが私の胃を圧迫しているような…
押さえつけられているような…
頭が重い…でも、段々と意識が戻って行って、目を開けた時の眩しさに顔を背けたかったけど…
「………」
「おはよう」
ニコニコニコニコ
なんか…ニコニコしてる隊長が見えるんですけど
しかも…なんか右足が見事に私のお腹を踏んづけてるんですけど!!
「…て、何を…!!」
とっさに反応して上半身を起こすと、かなりの頭痛に襲われて私は頭を抱えた
「…ここは…屯所…?」
そう言えば私は島原に行ってしまって、変な男性に会って、酒飲まされて…
あれから記憶がないんだけど…どうして戻ってこれたんだ?
そんな事を考えていたら隊長はその心情を悟ってくれたのか、ため息をつきながら水をくれて、そのまま立ち去らずに私の横に腰を下ろしてくれた
稽古着を着ていると言うことは今はまだ朝?い、いや隊長はしょっちゅう稽古してるから分からない
「あの、今って…」
「今はまだ朝だよ。君あれから山崎さんに運ばれて夜中に屯所に帰ってきたの」
「そ、そうだったんですか…」
山崎さんが…後で御礼言ったか無いとなぁ…
というか記憶を失っていると言う事は…は、裸踊りとかしてしまったとう可能性も!!?
何を…何を口走ったんだ私は!?
謝るついでに恐ろしいが山崎さんに聞いてみよう…
なんて思っていたらふと…隊長に言わなくちゃいけない事があった様な気がして…
そのほかの事は思い出せないのに、それだけは何故か思い出せた
そうだ私は…
「あの、隊長…?」
「…何?」
ちらっと目線を投げかけられて、私は一瞬怯んだものの思い切って口を開く
「あの…どうしてこの頃怒ってるんですか?俺、何か不愉快な事でもしましたか?」
「………」
私の言葉に隊長は少し驚いた様な顔をした後、ばつが悪そうに私から目線をそらした
「…そのさ…」
「あ、はい」
「日与って一の事好きなの?」
「はい?」
なんか少し言いずらそうにしてるもんだから何が来るかと構えてしまっていた私は、予想外の質問で少し戸惑ってしまう
でも…
好きか嫌いかって聞かれたら…
「当然好きですけど?どうしたんですか急に」
「と、当然って…」
少し焦ったように私を見てきた隊長は、直に眉間にしわを寄せていぶかしげに見てきた
「じゃあ…平助の事は?」
「好きですよ?」
どうしたと言うのか?
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