~2章~

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「ふぅ。糞野郎どもが!」 力也はなんとか気持ちを落ち着かせ、再び女の子に駆けよった。 「もう大丈夫だ。怖かったろ?よくがんばったな。」 笑顔で優しく女の子の頭を撫でてやる。 「はい……うっ…うっ…うわぁぁぁぁん!!」 「おっと!よしよし。」 女の子は号泣し力也に抱きついた。力也もそんな女の子を優しく抱き、頭を撫で続けた。 しばらくそのままでいると、凛がやってきた。 「お兄ちゃーん!大丈夫だった?」 「おう!余裕余裕♪」 その言葉を聞き凛の顔に笑顔が浮かぶ。 「でその子が被害者?」 「あぁそうだ。今は泣き疲れて寝ちまったけどな。」 力也の腕の中では金髪の女の子がすやすや目の周りを赤くさせ、熟睡していた。 「この子、どうするの?」 凛が女の子の頬つつきながら聞く。 「どうすっかな?ここら辺に交番ないし…。」 するとやけに顔をキラキラさせた凛が 「家に連れて行こうよ!」 と言った。
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