戦前静冷

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「いや~びっくりした」 「びっくりしたねぇ」 愛流とひかるは体育館から出て、学園ファイトが開始する時間をゆったりと過ごしていた。 「まさか全員に宣戦布告とはねぇ。私もほんと驚いたよ」 ひかるが驚いてる様に見えない表情でゆったりと言う。 「宣戦布告かぁ。一回やってみたいなぁ」 「あんたはそこまでして倒したい奴いないでしょ。むしろあんたの性格なら無意識の内に敵作ってそうね。しかも勘違いとかで」 「ほ~っほっほ!」 愛流が考察をしていると、何とも古典的な高笑いがその場に響いた。 白いふわふわとした服に身を包み、胸元には黒いリボン。 金髪碧眼の、プライドの高そうな女性だ。 「私の敵……曽根川ひかる! 今日こそこの学園ファイトであなたの息の根止めてやるわ!」 ひかるは堂々と宣戦布告をされた。
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