7人が本棚に入れています
本棚に追加
「なにか用か?」
「今は学園ファイト中。用は一つしかないでしょ?」
愛流はボクシングの様な構えを取った。
「なんで最初に俺の所に来るかねぇ」
男性は苦笑する。
だが、その苦笑には不敵さがにじんでいた。
「そりゃ、去年私をぶっ飛ばした人だもの。ちゃんと覚えてるわ」
愛流の言葉に、男性はほぅ、と感心する。
「あの混戦で俺の攻撃だとわかったのか。なかなか筋が良いな」
「それはどうもありがとうございます」
愛流は慇懃無礼に言った。
しかし、男性は気にする様子も無かった。
「しかし、なぜ最初に俺に来た? もしかして生き残る自信がないのか?」
「トラウマは最初に払拭した方が気分良いからねっ!」
愛流は言葉と同時に拳を突き出す。
だがその瞬間、愛流の視界はいきなりなにかで遮られた。
「くっ!」
とっさに顔を腕で防御したが、衝撃は腕ではなく腹へと突き刺さった。
最初のコメントを投稿しよう!