一話

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  汗を吸ったトレーニングウェアと重りを外し浴室へと入る謙一。     浴室でも一つ深い溜め息を吐く。   ミユの謙一にたいする気持ちは謙一自身素直に嬉しい。     付き合いたいとまで思いはしないがそばにいて苦痛ではないのも事実である。     一緒にいたいと思うが仕事の事を考えると今の距離……もしくはもう少し距離をとるのがベスト。   優柔不断ともいえるだろうがこの“仕事”が謙一の煮え切らない態度に繋がっている。     一通り体を洗い、シャワーを止めバスタオルを腰に巻き、浴室から出てくる謙一。     「ふぅ……って、ちょっ!なんで下着一枚になってんだよ!」   「え!?違うの!?」     謙一はブラジャー、ショーツ一枚の姿のミユの頭に一発拳槌打ちを放ち、ミユがのたうちまわる内に服を着た。
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