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ノーザ
「おのれネクサス……よくも……よくも私の邪魔をォォォ!」
強烈な力の奔流が、ネクサスとプリキュアを押し流すかのように流れてくる。理性を失いかけたノーザの姿はまるで悪魔そのものだ。
ピーチ
「……行くよ、みんな!」
ネクサス
「ノーザは俺がやる」
一歩前に出たネクサスにピーチは案ずるような視線を向けた。
ネクサス
「……大切なものは、守る」
その視線に答えるかのように、ネクサスは背を向けたまま言う。
ネクサス
「『大切なものにとって大切なもの』は、必ず守る……」
ピーチ
「ネクサス……」
ネクサス
「大事なんだろ、アイツが」
ネクサスはそう言って、ノーザと戦闘に入った。残されたピーチ達は大輔をたちを取り込み暴れ続けているソレワターセを見上げる。
どんなに喧嘩しても、ずっと自分の心配をしてくれた大切な友達。だけど、自分はそんな人を巻き込んでしまった。すれ違ったままずっと言えないでいた言葉が、今は激しい後悔の念とともに押し寄せてくる。それがやがて強い想いに変わり、彼女の心と身体を駆り立てた。
遠くの方から聞こえた轟音を聞き、ネクサスはそちらの方角を見やった。
始まったか……。
あのソレワターセには、大輔ら三人が取り込まれていた。いつも通りに動けなかったのは、ノーザが最初に放った闇の弾と、ソレワターセの頭脳となっていたからだ。なら、自分の役目はノーザをできるだけ遠ざけて技の効力圏から離脱させ彼女らを少しでも戦いやすくすること。
ネクサスはノーザの攻撃をかわしながら、さらに距離をとる。
まだだ。もっと、もっと離れなければ……!
と、それまでまるで狂ったように攻撃してきたノーザが急にピタリと動きをとめた。
ノーザ
「………私としたことが……理性を失いかけ相手の術中にはまるとは………!」
額に汗を浮かべながら上がる息を調える。
ネクサス
「気づかれたか………」
ノーザ
「お遊びはお終いさ坊や……これまでのお返しをしないとネェ……」
ノーザの両手に、エネルギーが集まっていく。それもかなりの規模だ。
ドラゴ
《マズいよネクサス!あんなの撃たれたら、プリキュアたちも……》
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