鬼の打ち明け話★かじろうか?

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後鬼隼人が役の行者の使いで、東京に行った時の話である。兄の前鬼よりも、結構忠実に用をたしてくる。 小角は甘い者が好きである。お使いの駄賃が余ったので、何か土産に買って帰ろうと思った。でも後鬼は人付き合いが苦手(つい迫害されたのを思い出すらしい)。それでも、デパ地下で、小角様への土産を物色していた。 「おいしいですよぉ、おひとつ、いかがですか」 売り子のお姉さんに声をかけられて、つまんで食べた、サラミの うまい事♪欲しいナァと思ったが、土産が買えなくなる。我慢して シュークリームを買って帰った。小角は勿論喜んだ。でも,サラミ食べたかったナァ、という思いが残った。 次の日の朝食に、サラミ入りのサラダが出た。しかも、試食で うまかったやつ。驚いて小角の顔を見ると、前鬼に買いにやらせたという。 「お前が いらないなら、俺が かじろうか?」 小角と前鬼に からまれながら大満足の朝食だった。 とっつぱれ
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