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結局それからひろしは俺たちの前に姿を現さなくなった
そぅいえばいつかひろしが口にしてたことがあった
みんな寝静まって俺とひろし二人っきりになったときのことだった
俺親父がおらんけ甫たちが羨ましいわ
実は俺、親父の顔もみたことないし
父親ってどんな存在なん?
小学校のときの父親参観とか俺だけおかんやったしな…
《僕のお父さん》ってタイトルの作文も俺だけおかんのこと書かされたし…
今どこで何しとんやろ…俺の親父
ひろしはずっと親父に会いたかったに違いない
それがまさか浩平のお父さんやったとか思いもしなかっただろう
当時の俺はひろしに何もしてやれず、自分の気持ちに整理が付くまでそっとしとくことしかできなかった
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