カーテンコール

18/25
前へ
/35ページ
次へ
俺は男の目の前に立ち、誰の曲かもわからない歌を聞いていた 普段は誰かが弾き語りしてても素通りするのに 今日は何故か立ち止まった 不思議な感覚だ すると俺の存在に気づいたのか歌が止まる 男は俺を見上げた 「…こんばんは」 『こんばんは』 「だいぶお疲れみたいですね」 『あぁ、最近ちょっと疲れましたわ』 俺もその場に座り込んだ 「何弾きましょう?」 『何か…今の俺にグッとくる曲頼みますわ』 男はゆっくり頷き、目を閉じて唄い始めた  
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

118人が本棚に入れています
本棚に追加