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『なん、どぅしたん?』
俺は早く部屋に戻りたかったので急かすように言った
「ひろしくんのお母さんからさっき電話があって、ひろしくんの両親はひろしくんが三才の頃に離婚したらしいんよ」
かぁちゃんは意気なり訳のわからん話を始めた
『ひろしに父親がおらんことくらい知っとうょ
そんで?』
「…そのひろしくんのお父さんなんやけど………実は今の浩平くんのお父さんがひろしくんの本当のお父さんなんて」
『はぁ!…マジで!?』
その時の俺は言葉を無くしたのを覚えている
『んでひろしはその事知っとん?』
「昨日ひろしくんにお母さんが話したみたいよ
浩平くんはまだ知らんやろうけど…
やけひろしくんを浩平くんの家に連れて行かんでほしいから甫くんにも話をしとって下さいって言っとったんょ…」
俺の頭にあの打ち上げの日の事が蘇った
やけ首元にあんな激しい傷が付くまでしてひろしのおかんは行くのを止めとったんか…
『…おぅ
わかったわ』
部屋に戻った俺はちょっと気まずかったが何も聞いてないかのように浩平と接した
すると部屋のドアが開きひろしがやってきた
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