発端

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 管理局事務所に、宇野と佐藤を降ろした市原は、夕刻、会社に戻った。  さっそく机に向かい、管理局に提出する見積書の準備をした。  パソコンで書類を作成している最中に、携帯電話がなった。  宇野からだ。 「市原、いつものところで、どう?」 「今晩?」 「ああ」 「今日中に、おめえんとこに提出する書類を、終わらそうと思ったのに」 「来れないのかぁ、しょうがないな。アキちゃんとよろしくやっちゅうかな、はははっ」 「宇野! わかった、わかった。行くよ」 「じゃあな」 電話は切れた。
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