Ⅰ -1-

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…が、それでも周りは付き纏う。理由を聞けば、国家機密を知りつくすばかりか、要らぬ情報まで知り尽くしている室長の立場は常に危険を伴っているとか‥。 だったら、なんで子供に室長とかいう危険な立場に立たせるんだよ?と怒鳴りたくもなるが、 そんなことに無駄な体力と精神力を使いたくないため、あえて気にしないことに決めた。 …が、さすがの僕も精神的に辛くなった。毎回毎回、兄達やSPを振り切り‥‥全力疾走。 目的の場所に着けば、仕事仕事仕事!!当然、嫌になるわけで何気にサボりの常習犯だったりする。 そんな僕にいつの間にか、お目付け役…いや監視がついた。 マコーネル・レイド。彼はある意味優秀だ。何せ、難無く僕を見つけ出し…サボった分の仕事をきっちり、やらされるのだから。 ここまで、優秀だと感嘆ものだが、僕は、嬉しくない。そんなところまで優秀にならなくていいからと心底思うのだが、 マコーネルはというと、仕事面でもその優秀ぶりを発揮している程に正に優秀の中の優秀だ。 マコーネルもそうだが、僕のいる機関には若い男性陣が占めており、今のところ20代という若さの男が多いが、 国のトップクラスの機関なだけあって皆、エリート揃いだ。 .
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