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この世界に魔法はあるのか?
そう問われたら一応、はいと答えなければならないだろう。
そして、使えるか? と聞かれれば
俺は応、と答えるしかない。
だがしかし、巷の人間達の思うような大仰しい魔法を、俺はとんと使うことができない。
火を噴いたり水を呼んだり雷落としたり・・・・・・。
できたらいいなと常々思っているのだけれど、上手く行かないことの方が世の中多いので。
とにもかくにも。
俺が使えるのは、実にチンケな魔法だけで、
それで可能なことを、可能なだけやってみせるのが、限界だった。
----これは、そんな俺がただひたすら疾駆する、他愛のない御噺だ。
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