誰よりも

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延々と手櫛でくしけずってやりたいサラサラな茶色の長髪。 「ちょ、ちょっと兄さんどうしたの? くすぐったい・・・」 目はぱっちり大きく、少し色素の薄い赤みがかった瞳は幻想的ですらある。 「な、なにじろじろ見てるの? 私、顔になんかついてる・・・?」 顔はぱっと見、無駄な肉がついてなくて整った顔立ち。 だがほっぺたの柔らかさには目を見張るものがある。 「ふにゃー、にいはんやめへ~」 そして最後に・・・ 自分より二つ下とは到底信じられない、だいなまいとぼでぃ! ぼん・きゅ・ぼっ、という言葉はまさにこいつのためにあるのではないかと言わんばかりの。 そして髪、ほっぺたと下りてきた俺の手はそのまま急降下して・・・。 「朝っぱらから自分の妹にセクハラすんなアホ!」 ゴキュッ 首筋に入る素早い手刀。 俺の手はダイナマイトボディに触れることを果たせず、崩れ落ちる己が肉体を支えるべく地面に堕ちた。 ------この手刀は(俺の視界いっぱいに入り、なおかつ俺の手になされるがままだった)我が妹によるものではない。 というか、こいつの手刀は全盛期のアン○ニオ猪○の延髄斬りより数倍は強いのだ。まともに喰らったらアンチェ○ンや花○薫でも即刻KOである。 俺が喰らえば首と体が乖離しかねない。 俺に背後から攻撃を加える輩は目の前の妹を含めると四人の心当たりがある。 その中で"平凡な"手刀をかましてくる奴は一人しかいない。 「弓崎ぃぃぃ! てめぇっ」
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