43人が本棚に入れています
本棚に追加
「ひどいわ!私が虫苦手なの知ってて」
頬をふくらませて怒るが、目は笑っていた。
明るく別れるためにわざと意地悪したのだと玲菜は気づいたのだった。
「悪い悪い。嬢ちゃんの慌てる様が見たくてな」
「もうっ!本当にアルにはかなわないわね」
さっきのようなしんみりとした雰囲気は無くなったが、奇妙な沈黙が少し続いた。
「……また、会えるかしら?」
「さあな。縁があったら会えるだろ」
「そうね……あの、アル……「ああ、そうだ!」」
玲菜の言葉を遮ってアルベントは話しかける。
最初のコメントを投稿しよう!