満月の夜に…。

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今日は満月、すごく血が欲しい、身体が血を求める…。 僕は、生娘の血を求め、人間に成り済まし、女性を探した。 しかし、今日は、不作で、生娘がいない…。 吸わなくても、匂いでわかる、処女の女の匂いは甘く、誘われる香りがするからすぐわかる。 「帰ろう…。」 戻ろうと、カフェの前を横切ると…。 甘い香り…! 生娘の匂いだ! 見るとそこには、黒髪の金のメッシュの入った女が…。 金の瞳が綺麗で、この世のものとは思えないような妖艶さがある。 かなりの上物だ。 「君一人?良かったら僕と食事に行かない?」 得意の笑顔で彼女に近づく。 「…。」 おかしいなぁ…? 「君、可愛いよね?一緒に楽しい夜を過ごそうよ」 優しく笑い手を握る、これで落ちない女はいない。100%の技だ。 すると、彼女は立ち上がり、手を振り払う、 「俺に構うな!」 強く言い放つと、足速に歩き離れようとする。 「ちょ、ちょっと待ってよ!」 こんな展開初めてだ…! 僕は彼女を追いかける。 すると、鋭い目つきで、 「お前、香水つけてるけどな、お前からすごい血の臭いがすんねん! …お前、人でも殺したんか?」 そう言って軽くふっと笑い、足速に歩いて行った。 こんな屈辱は初めてだ! 今まで、なびかなかった女はいないのに…。 あの女…。 落としてみせる…! 僕は彼女の後をついて行く事にした。
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