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そんな時だった。 「不吉な」 しゃがれた、おじいさんの声。 と 共に 操人さんのほうからの腕が 俺の視界を遮る。 「むぎゅッ…」 息っ…できな…ッ… 「一体何が 不吉ナノでスかネぇ… したらゆきはさン」 すぐ上から操人さんの声が聞こえた。 って事はこの腕は 操人さんのだ。 「お前達の紅目… …お前達のどちらかが 『あの子』が求めているであろう 『奴』なのであろう??」 このおじいさん、頭オカシイんじゃないんだろうか。 おじいさんの言ってる事が 理解できないのは 俺だけ?? っていうかなんで 操人さん、この体制?? 「おジいサン 一体貴方ハ… 何ヲ知ってイるんデすカ??」 俺はただ息を殺す。 口をだしては いけない雰囲気だ。 「知らないフリはよせ!!」 大迫力。 皆が息を飲んでるのがわかる。 おじいさんの顔もすごかったんだろ―なぁ… 俺は操人さんの腕で 息も苦しいし何もみえないけど。
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