001-地下室の棺桶

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「もしかして今お昼?」 「そうだが…」 「ゴメン…おやすみ」 「おいこら待て吸血鬼!」 「何?」 「お前何て名前だ」 「黒都、じゃおやすみ」 「だから待てっつってんだろーが!」 「あぁ、君は何て言う名前なの?」 「…椿」 「椿ちゃんか…、うんまた夜話そう…俺まだ眠いし」 「お前喧嘩売ってんのか」 「……椿ちゃんの血ーくれたら此処から出てもいいよ?」 「血?」 「調度お腹空いたし」 「腹膨れんのか?」 「俺達の主食だから、少しでも十分足りるんだよ」 「へぇ」 「ああ、大丈夫噛まれても吸血鬼にはならないから」 「そんな心配はしてねぇよ」 「それに椿ちゃんの血美味しそうな臭い」 「なっ…」 「くれるの?くれないの?」 「はあ…ほら、遠慮なくやれよ」 「わあ、大胆だね」 黒都はにこりと笑うと白い首筋に舌なめずりをする。そして、 ブツ――― 「っ………」 じゅる… 「…う…ぁ…」 黒都は音をたてて椿の血を貪る。 やがて満足したのか、黒都は首筋の傷をひと舐めすると椿から離れた。 「大丈夫?」 「ああ」 「ならいいけど」 「おい何処行く!」 「外に出るんでしょ?」 「…そうだったな」 「歩ける?」 「馬鹿にしてんのか」 「馬鹿にはしてない」 「俺はそこいらの人間より頑丈だ、心配すんな」 「ふぅん」 そう言いつつフラフラしながら歩く椿。 黒都は苦笑いを浮かべた。
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