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「僕はホントにクソ野郎だ。浮かれてた。」
顔を上げ、空を見上げるマック。
目に映るのは空。
すでに陽は昇り、この戦いに臨むみなを鼓舞するように、強い日射しが降り注ぐ。
「アンタの相手を任されて、アンタが強くて、挑発されて。
絶対に斬ってやるって、そう思ってた。でもアンタの言う通り、剣術じゃあ僕はアンタに勝てなかった。
そりゃそうだよな。だって僕、剣使うの初めてだもん。」
胸を開き、鼻から息を大きく吸う。
目一杯吸った空気を、ゆっくりと吐き出した。
「もう背伸びはしない。僕は僕のやり方で戦う。」
相対する敵へと落とした視線。
その眼光は鋭くも、決して力みすぎない。
ほどよい緊張と興奮を兼ね備えた、理想的な精神状態と言える。
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