異変

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(それにしても…なんて力だ。) 回避はともかく、いなすだけでも両腕に多大な負荷がかかる。 焦りが募っていく。 (待てよ…?そういえば…!!) 変わらぬ攻防(一方的ではあるが)を続ける中、シャウプは思い出した。 今の今まで必死だったため、明白で重大な事実を忘れていた。 背中に悪寒が走り、ドッと汗をかく。 マックが右拳を繰り出した。 (私の剣は……) シャウプは考えながらも剣で拳をいなした。 同時である。 同時であるコトを誰が気にするワケでもないが、そのとき、3つのコトが同時に起きた。 マックの右腕が振り抜かれたコト。 シャウプが、不覚にも自身の忘れていた事実を脳内で言葉にしたコト。 そして金属片が宙を舞ったコト。
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