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(私の剣は……すでにボロボロだ…。)
風を切り、マックの右腕が振り抜かれた。
剣と拳の衝突によって、シャウプの剣は折れ、先端側がどこかへ飛んでいった。
先の攻撃を防いだコトでシャウプの剣は刃が大きく欠けていた。
それでも直接的な衝突を避けるコトで今まで耐えてきたが、さすがに連続して行われたため、遂に限界を超えたのだ。
(どうする…?剣が折れた状態で、どうやってこの男を倒せば……。
くそ…もっと注意しておくべきだったか…。)
後悔と考察。
シャウプが考えを巡らせた一瞬で、マックの左拳がシャウプの懐に潜り込んだ。
「しまっ…」
思わず口をつく。
折れた剣や今後に気を取られている余裕などなかったのだ。
一瞬の油断が命取り。
「おりゃあ!!」
どこかの標語のような言葉通り、シャウプは致命的と言えるほど重大な攻撃を受けてしまった。
「カハッ!!」
シャウプは一瞬呼吸困難に陥った。
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