異変

26/28
前へ
/705ページ
次へ
だから、今のように腕以外の部位を攻撃されると、比較的容易く、大きなダメージを受けるコトになる。 もちろんマック自身も自覚している。 そう簡単に弱所への攻撃など喰らわない。 が、しかしシャウプを倒したと思ったコトで、大きく油断してしまっていた。 そのため避けるコトができず、傷を負ってしまったのだ。 「ま、しょうがないや。過ぎたコトを後悔するより……」 マックがシャウプを見据える。 「これからどうするか…つまり、どうやってアイツを倒すのか…だね。」 自らに言い聞かせるように呟きながら、右手で額を拭うマック。 ジットリとした嫌な汗が手に付いた。 腰の傷口から多くの血を流しているせいもあるだろうが、それ以上に起因しているのはシャウプ。 変化したシャウプが纏う空気や雰囲気、あるいはオーラと表現されるものは容赦なくマックを襲い、強い焦りを感じさせていた。
/705ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1061人が本棚に入れています
本棚に追加