形勢逆転

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驚きに目を見開いたマックが、声の主を見つめる。 意外だった。 すでに人格などなくしてしまったものだとばかり思っていたマックは、心底驚いた。 「『バケモノ』…か。大方俺が人格を失って魔物か何かにでもなったと思ったんだろうな。」 マックの傍らに仁王立ちし、呆れた様子で見下ろすシャウプ。 「残念だが、その予想はハズレだ。知能を失った、なんて期待もしないコトだな。」 だいぶ治まってきた痛みに息を荒げつつ、マックが身体を起こす。 「バケモノじゃないのはよくわかった。 だけど、口調はずいぶん変わったな。まさかそれがアンタの本性だったり?」 冗談めかしてシャウプに話を振る。 マックは少しでもシャウプの変化についての情報と、痛みが治まるまでの時間稼ぎをしたかったのだ。
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