ふとん

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ふと思い立った 「わたしはこれからも一生、この人としか寝られないのだろうか」と 彼女の主は彼女を見ていない。 それどころか、彼は毎夜必死に主を暖める彼女を汚したのだ。 人は自慰を避けることが出来ない。 それは分かっている。 しかし自分は疲れた彼を毎夜暖め、ひと時の幸せに導くことこそが仕事なのだ。 怪物と見紛ういきりたった一物を、鎮めるために生まれたのではない。 彼女はその足で、外へと向かった。 初めての外へ。
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