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「みてー!おかーさん!!ふとんがひっかかってるー!」
自分で歩いているように思えても、彼女はふとんに違いなかった。
あくまで風に助けてもらい、初めて自由になった。
その自由は仮初であると教えられるのに、そう時間はかからなかった。
今はこの木々の呪縛に逃れられず、ただ自分の不遇に思考をめぐらすことしか許されなかった。
「あら・・・でも少し汚いわね。新しいおふとんのほうがいいでしょう?」
「んー、ぼくこれがいい」
「・・・洗えばまだ使えるかしらね」
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