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「リリア。
今日はお天気が良いからお庭でお茶会しましょう?」
そう言って私の手を引くのはアリアお姉様。
私と色違いのワンピースを着て私と色違いの瞳を持ってる
大好きなお姉様なの。
私は黒が好きだからお部屋もお洋服も黒が多いけど、いつも抱っこしてるぬいぐるみは、白。
このぬいぐるみはアリアお姉様から貰った、
大切な
大切な
宝物。
お姉様とライヲネルとお茶会をしてる時だって、ぬいぐるみは私のお膝に座らせてるの。
お姉様がお話ししてくれる事はいつも楽しいお話しばかり。
拷問だとか、ライヲネルが噛み殺した人間の事とかも教えてくれるの。
お父様とお母様は、いつもアリアお姉様だけにそんなお話しをするの。
「リリアにはまだ早いよ」ってお父様は言うけれど…
アリアお姉様と私は双子なのに何が早いのかしら?
確かに私より数分早くお姉様は産まれてきたけれど
たった数分なのに何で?
それがわからないからまだお話しを聞けないのかしら。
お姉様からお話しを聞くのも好きだけど
たまにはお姉様と一緒にお父様とお母様のお話しを聞きたい。
私とアリアお姉様はふたりでひとつだもの。
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