羽ばたけ、QR

11/13
前へ
/13ページ
次へ
「…目覚めましたのね、」 愛流は保健室のベッドの上にいました。 それを見守るように、ひかると伶奈がいました。 「れいちゃん、わたしどうしたの?」 「突然倒れたんですの、優奈さんからのメールをみて、」 「あ、…」 「にしても、優奈さんは酷すぎますわ!優奈さんのために調べてたのに、犯人扱いして、挙句あんなメールまで!酷すぎます。」 「そんなこと言わないで。優奈ちゃんは一人なんだよ。1人で…かなしんでるんだよ、」 「愛流ちゃん…」 「ひかるん、優奈ちゃんは?」 「午後の授業にでてないの。先生も心配してるんだけど…」 「そんな…」 「あぁ、もう!」 伶奈は髪をかき分けながらいいます! 「わかりましたわ、私が優奈さんを首根っこ掴んでここへ、連れてきます!」 「れいちゃん。」 「そしてここで謝らせますの!まっていなさい、天見愛流さん!」 伶奈は保健室の外へ、ドスドスと歩きました。 「あ、まって伶奈ちゃん。わたしも…」 ひかるんがそれに付いていきます。 「あ、」 ひかるんは思い出したかのように、いいました。 「愛流ちゃん、ゆっくり休んでてね、」 「うん」 手を振りながら二人を見送る愛流、そして… リロリロリーン ケータイにメッセージが届きます。 [大丈夫か?] 「…私ね、あのメールを見たとき、なんか暗くどろどろした池の中に落とされた感覚だったの。冷たくて、寒くて、1人で、寂しくて、息ができなくて…優奈ちゃんはまだあそこにいるんでしょ?」 [うん。] 「…助けてあげないとね、」 [フは、あの掲示から彼女のケータイへ、移った。ボクを彼女のところへ送るんだ] 「うん、わかった。行こう。」
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加