羽ばたけ、QR

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「おいおい、またケータイかよ!優奈」 「いいじゃない?晃太郎には関係ないでしょ?それにね、ケータイは面白い面白くないじゃないの。今の世の中情報社会よ。社会にでるには、ケータイは必需品なんですー。」 「はぁ?いつもそれだな!何がたのしいんだし、」 「学校掲示板。たのしいわよ、みる?んー?」 「見ねーよ、バカ。子どもは遊ぶのが仕事だろ?勝手にしてやがれ。」 晃太郎はそう言い捨て、自分の席へ、 優奈はケータイに目を向け楽しそうにいじるのであります。 「わー、朝から激しいね、二人とも」 「小学校のころはなかよかったんですがね、あの二人。校庭で一緒に遊んでるのをよく見かけましたもの…、」 ちゃらちゃーちゃら ちゃらちゃらちゃ ちゃー 「あ、」 ひかるは、ポケットの中からケータイをとりだしました。 「メールですの?」 「うん、お母さんからみたい。」 ひかるのケータイの中で、小さな熊的なキャラクターが、文を持ってきます。 [お母さんからメールだよ。] 「あ、かわいいっ!」 「へへっ、かわいいでしょ、プータン」 「うん!いつみてもかわいいよ!いいなぁ、」 「愛流ちゃん、Lコンシェルン目当てでケータイかったみたいなもんだもんね、」 「うん!そうなんだよ!でもどうやってしたらいいのかわからなくって…教えてくれないかな、」 「いいよ、Lモードからメニューを開いてね…」 「待ってください、曽根川ひかるさん。Lコンシェルンには月額525円かかりますのよ、家に帰って親と相談したほうがいいですわ!」 「うーん、でも525円くらい…、」 「ニュースを随時知らせる機能が105円。音楽ダウンロードサイトですら月額315。それに比べてLコンシェルンは525!決して安くはありません!むしろケータイの機能としては破格の値段!じっくり考えるべきですわ!」 「れいちゃんって、変なところ神経質だよね。お嬢様なのに、」 「だから、お嬢様っていうなぁーぁ!」 ホームルームがはじまろうという頃、校舎内に伶奈の声が響き渡るのでありました。
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