臨時保健医、アイバラ先生

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コツコツと新品の皮靴がリズムを刻む。 サラサラとなびく、シルバーアッシュでシャギーの入った髪が揺れ、グリーンの瞳は真っ直ぐ前をむいている。 顔は端麗で、少しキツめなタイプだ。 全て真っ黒のスーツに、ネクタイだけ紫に締めている。 その上に、保健医の証とも言える白衣を羽織っていた。 「…初めまして、臨時保健医を勤めさせていただきます、……」    「アイバラです。」 まだ、だれも知らない。 この一人の男によって、生徒が……――いや、このラブ高が変えられていくのを……――― まだ、だれも知らない。
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