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駅の隅の百円ロッカーの前で激しい言い争いが起きていた。
19:00
「だからお前はいつまでたってもサカケンなんだよ!!!一生サカケンでいろ!!!」
「意味わかんねーッッ!!俺どうやっても一生サカケンだから!!」
「ダッセェ格好しやがって!!鮭柄のTシャツってなんだよ!!!」
デジタル時計から歌が聞こえる
「うっさい!!!東だってピンクのTシャツってなんだよッッ!!!そういうヤツが居るからこの小説人気ねぇんだよッッ!!!!」
「うっさいのはお前だサカケン!!鮭ケンにしてやろーかぁ!?」
♪~
森のくまさん だ。
駅の中にいる会社員の数がどんどん増えていく。
完全な帰宅ラッシュだ。
「…もういいよ…俺…なんでサカケンとデュオなんか組んだんだろ…こんなんじゃメジャーデビューなんて到底無理だ…」
「なんだよその言い方!!!」
「はぁ~…俺さぁメジャー行ってWaTとかみたいに紅白出てさぁ…将来的にB'zとかサザンみたいに年越しライブやってさぁ…」
―― そんなの…東だけ考えてるワケじゃない…俺だって…
「そんでスッゲェ稼いでさぁ…」
―― 俺だって…
「稼いで稼いで…」
―― ん?
「いっぱい美味いもんくって…」
―― ちょっとまて?
「なぁ…お前もそう思うだろ?サカケン!?」
「…ナイスアイディアだよ東!!」
「はぁ?」
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