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「おい東、お前…どうした?!」
駅の百円ロッカーの近くにサカケンの声が響いた。
「は?どうした…って…何が?」
東はわかっていないらしい。
「何が?じゃねぇよ!!!!そのカッコ!お前…ピンクのTシャツって…」
「変かッッ!?」
――変だろ!!!!!!!
「…つーかお前…地味つーかダサいだろ」
今度は東がサカケンに文句を投げかけた。
今日のサカケンの服ははっきり言ってダサい。
大きく鮭の絵がプリントされている白いTシャツに明らかに小さいジーパン。
髪の毛はボサボサのブロッコリーヘア。
いろんな意味で東と同じくらい近づきたくない…
「何で鮭柄なんだよ…」
東はため息をついた。
「ちげーよ!!!鮭じゃねぇサーモンだ!!!」
…どっちでもいいだろ
「もういいよ…いこうぜ」
半分呆れながら東は歩きだす。
「おい!ちょ待てよ!!!」
サカケンは東を追いかけた。
若干キムタクっぽい事を言いながら…
駅の真ん中あたりにかけてあるデジタル時計の表示が変わった
17:23
その時計の下を近寄りにくい二人組が通った。
二人の肩にはギターがかかっている
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