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咲が黙りこんだ所で涼風は
「まぁ、そんなの信じないけどな!!アハハ!!」
と大笑いする。
「そ、そうだよ怪物何ているはず無いよ……多分」
(ちょっと怖いかも)
咲も無理矢理に笑おうとする。
涼風はと言うと、怯える咲を見て嬉しそうにしながら言う。
「まぁ、一応夜遅くなる時は気を付けてな」
「う、うん」(怪物かぁ)
咲はしっかりと頷いた。
「んじゃ、皿洗い宜しく」
涼風はすでにテレビの前のソファーに座り、バラエティ番組を見ながら爆笑している。
「分かった」
と言い、咲は食器を重ねて台所へ向かう。
咲は、カチャカチャと音を立てながら皿を洗っている……
「痛っ」
「どうした!?」
涼風はそれなりに焦って咲の方を振り向いた。
咲は人差し指を押さえながら
「指切っちゃった」
と呟く。
「ま、待ってろ!!今、絆創膏持って来るから!!」
涼風は言うが早いか2階に向って走り出した。
「うん…………結構深い……かな?」
人差し指からは血が滴っている。
(うっわー、血だ…………
の……い、
……みた……い、
のみ……い、飲みたい…………
飲 み た い ィィイィイィイィィイィィイィイィィィ)
「咲!! なにしてんだ!!!!」
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