恋は盲目

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教室のある三階から階段を降り、二階の渡り廊下を通って、旧校舎の奥にある教室へ向かう。 これが放課後くるみの日課だ。  古びたドアに手をかけ、一息深呼吸。 スーハー・・ よしっ!行けくるみ!! ガラッ!! 『失礼します。』 くるみ達の教室とは一変するくらい、閑散とした部屋の中に、ちゃんと閉まっていない蛇口から雫が落ちる音だけが聞こえる・・ 『あれ?今日・・生物部って・・』 入り口で、ものけの殻の教室を目の前に立ち尽くしていると、急に後ろから誰かに肩に腕を回わされた。 ?!?! ビックリして背後の人物を確認すると、そこにはー 『・・ゆう?・・』 「僕の可愛い子猫ちゃんべイべ~❤こんなトコで何やってんのん?」 長身で細身の、少し長めの茶色の髪、右耳に3つのピアスの穴、ユルク纏った制服姿に、綺麗な顔立ちで甘く優しく微笑む男子高生・・ 幼なじみの由憂だ。 『なんでアンタこんなトコいんのよ?!ってか腕キモし!離れろし!!』 「なんだよ照れちゃって~(笑)ってか健気に毎日通ってる生物部は急遽お休みみたいよん💓くるみたん🎵」 休み?!・・マジかぁ・・決意してきたのにな。
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