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ブルルルルル
携帯が震える。
着信
早坂昂汰
俺はあわてて電話にでた。
「もしもし? こーたなのか?」
「あのー」
女性の声だった。やっぱりこーたじゃねーよな……。
「君は誰?」
「えっと、亜梨沙といいます。この携帯の持ち主さんのお知り合いですか?」
「そーだけど…」
「よかったぁ。6月ぐらいだったんですけど、何故か私の車のバンパーにストラップがひっかかってて」
「はぁ……」
「持ち主さんを探そうとしたんですが電源はいらなくて」
「うん」
「あ、この携帯壊れてるっぽいので途中できれるかもしれない」
「じゃあ、俺の番号教える」
「はぃ。じゃぁ私の携帯からかけなおしますね」
俺は亜梨沙という子に番号を教えた。
「あのーお名前聞いてもいいですか?」
「石崎瑞樹です」
「瑞樹さんですね!すぐかけなおします。では後程」
そして携帯をきってすぐかかってきた。
「亜梨沙です。瑞樹さんですか?」
「はい。そーです」
なんか、こーたじゃなかったことが残念で……。
亜梨沙との会話がどーでもよくなっていた。
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