†第0章† クロノエルム

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それからというもの 京介と翔一はすっかり仲良しになって よく遊ぶようになった。 しかも遊ばない日が ほとんどないという程 遊ぶことが多いのである。 そんなある日の事だった…。 「翔一! ちょっとさ、俺の父さんがプログラム組んだゲームが 今家にあるんだけど今日来る?」 京介と翔一はちょうど学校から帰るところで 帰り道をぶらぶらと歩いていた。 「まじで!行く行く!」 翔一はいつも通りに 京介の家へ行く約束をした。 「それじゃ、また後でな。」 「おう。」 翔一は急いで帰宅し ランドセルを置いて京介の家へと向かった。 「おじゃましま~す!」 ゲーム屋のドアを開けると 京介がもうドアの前で待ち構えていた。 「早く、上がって!」 京介と翔一は 二階にある京介の部屋へ上がっていった。 京介の部屋へ行くと もうゲームがテレビにセットされていた。 相変わらず ベットの横にある棚には ゲームがたくさん収納されている。 「ま、楽にしてていいよ。」 いつもの決まり文句を京介が言い 翔一は遠慮なくテレビの前のソファーに座った。 京介はテレビの電源を点けて ゲームのスイッチを押した。 すると画面にゲーム名が でかでかと表示された。 「クロノエルムの冒険」 普通ならオープニングムービーが流れるのが 今のゲームの主流だが まだ試験版なのだろう。 「へー、クロノエルムの冒険か…。 ところでクロノエルムって何?」 翔一は京介に尋ねた。 「さあ、父さんに聞いてみたけど 国の名前だとか言ってたなぁ。」 京介の父がプログラムを組んだとすれば ゲームシナリオの方にも手を掛けてることになる。 京介は翔一の隣に座ると コントローラーのスタートボタンを押した。 しかし 今までゲーム名が出ていた画面は プツンと消えてしまった。 ただ音が流れるだけだ。 「あれ!?おかしいな?」 京介は不思議そうに立ち上がると ゲームの接続コードを確認した。 「なんだよー、期待させやがって 不良品なんじゃないのかー。」 翔一は京介を軽くあしらった。 京介はコードをガチャガチャといじると 今度は音まで聞こえなくなってしまった。 「ありゃりゃ……。」 「おい!京介!!」 「ってなんだこりゃ!?」 京介は画面を見ると突然驚いた。 黒い画面には白い字で こう書かれていた。
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