甘い恋の歌

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力が抜けてしまった春は ロボットのようにカクカクと 料理を皿に盛り付け始めた。 そしてフワフワした足どりで 料理を運んでいく。 そんな春を見て、 部屋で待っていた総司が 「どうしました??」 と、分かっていて聞いてきた。 「どうぞ!!」 総司の問いかけには答えず 春は皿を勢いよくテーブルに並べる 「そんなに 照れなくてもいいのになぁ。」 総司が上目遣いでニヤけた。 顔だちが美しいだけに 一層意地悪そうに見える。 「もう、ご飯あげませんよ??」 春が冷たい目で睨みながら、 お皿を持ち上げると総司は慌てた 「わぁーー!!ごめんなさい!! 春が可愛いから、 ついイヂワルしちゃうんです!」 その一言で、春はまた赤くなった 「しょうがないなぁ…///。」 呟きながら皿を元に戻していく。 (ツンデレ…。) 総司は可笑しくなった。 「本当に…、 可愛いんだからなぁ、春は。」 頬杖をついて春を見る。 「食べますよ!」 春は箸を取りながら、 ますます赤くなっていた。
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