甘い恋の歌

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「え…。そう、ですか?」 春は幕末で土方に 一度告白されたことを思い出した いくら鈍感な春でも 総司が少し不機嫌そうな 理由に勘づく。 (でも副長はあたしの事、 好きって感じじゃないような 気がするんだけどな~) 今日、総司とのことを 相談したとき 土方は2人を応援してくれる 優しい言葉をくれたのだ。 あの言葉は絶対嘘じゃない。 大事にしてもらっているとは思う しかしそこに恋愛感情みたいな 甘い雰囲気は、 もうないように思われた。 事実土方も、 春の相談を受けてからは 2人を見守って行こうと 覚悟を決めている。 しかし京都旅行のとき 土方は総司に 宣戦布告のようなメールを 送ってしまっていた。 総司が土方を ライバル視してしまうのも 無理はない。 「副長は確かに 良い男ですけど…」 「…!?」 春の発言に総司は愕然とする。 「あたしが“好き”なのは 総司だけですよ。」 春は総司に 不安になって欲しくなくて 必死で伝えた。 総司は固まっている。 「総司…?」 逆に春が不安になって 総司の顔を見つめた。 と、総司の色白な顔が ぶわわーー!っと 一気に朱に染まる。
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