片思い

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「うぅ…。」 それでもなお、 春がマゴマゴしていると 「えっ わ!!」 ドーンッと 後ろから誰かに押されて 実体総司の前に 飛び出してしまった。 「何!?」 春が振り替えると 思念総司の横に美姫が 立っている。 思念の方は、 春以外には見えない。 「頑張って!!」 と、美姫は口パクで言った。 バチコーン☆っとウインクしてくる。 (ありがた迷惑!!) 思念総司は、爆笑している。 春が睨んでいると、 「あの…。」 と、声がかかった。 「水無月さんでしたっけ? 何か用ですか??」 実体総司だ。 優しく微笑まれる。 「あ!はい!! えっと…あの…」 (わー!! 何も考えてなかったぁ!) しかも周りにいた 女子学生に、 なんとなーくウザそうな目で 見られている。 テンパる春を見て 実体総司はフッと笑った。 「あぁ、 今日の稽古についてですね。 話聞くんで 少しあっちに行きましょう。」 「へ!?」 間抜けな声をあげる春。 「では皆さん、 また後、講義で」 実体総司は女子学生達に 軽く会釈し 春の腕を掴んで その場を抜け出した。
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