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「京都に行きたいんです。
総司と2人で。」
春はきっぱりと
前を向いて言った。
「あぁ…。」
行き先を聞いて総司もなんとなく
春の意図を察した。
「壬生に屯所跡あるんですよね?
みんなに会いに行くというか…
いや、幕末じゃないから
そこにもうみんなは
いないんだけど…
ん~。上手く言えない。」
春はそこまで言うと
もどかしそうに肩を落とした。
総司はクスリと笑う。
「分かりますよ。
あなたの言いたいこと。
私もそれは良い案だと思います」
「本当!?」
春はパァッと笑顔になった。
「えぇ。
私達の大切な場所ですもん。
ちゃんと2人で
見に行っときたいですね。」
「総司ぃ~!!」
(なんて話の
分かる人なんだろう!)
春が総司に抱きつこうとすると
総司にサッとよけられた。
「え…。ちょっと…
あからさまに避けられると
ショックなんですけど…」
春がガッカリしてそう言うと
総司が深いため息をついた。
「あなたねぇ…
ちょっとは
自覚を持ってくださいよ
さっきの凄いキス
もっかいしますよ!?」
「な!!///」
「私はあなたが
好きでしょーがないんです!
そんな人に抱きつかれたら
色々したくなって
当たり前でしょう?」
「あ…///」
「先程スケベな方に
考えすぎと言いましたが
逆にあなたは何も
考えてなさすぎです!
他の男の人にも
無意識でこーゆー事
しないで下さいね!?」
総司は一息に言い切る。
「ご、ごめんなさい…」
春は自分の非に気づき
素直に謝った。
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