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「分かればいいんです」
総司はﾌﾝｯと腕を組む。
少し偉そうだ。
しかし、すぐにその腕を解いて
ﾎﾟﾝｯと手をたたいた。
「あ!旅行に行くなら
あなたのご両親にも
会っとかなくちゃですね!」
「えぇ！？なんで！？」
春は急な話の展開に驚く。
「なんでって…
お付き合い認めてもらって
堂々と行きたいじゃないですか」
総司はｹﾛﾘと言った。
なんて、男らしい…
今ﾄﾞｷ交際を隠して
ｺｿｺｿする男の子も多いのに。
などと、思いながら
春がﾎﾟｶﾝとしていると
「今週の土曜か日曜
春の実家にお邪魔しても
良いですかねぇ?」
などと総司が言い始めたので
春はぶったまげた。
「どぅえ!?こ、こ、今週!?
早くないっすか!?」
「“どぅえ”って…
可愛くないですねぇ。」
総司は春の質問に答えず
失礼なﾂｯｺﾐだけを入れてくる。
「余計なお世話です!」
春はﾋﾟｼｬﾘとﾂｯｺﾐ返し、
「で、家に来るって…
本気ですか??」
と、おそるおそる聞き直す。
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