時をこえて

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「はぁーー。」 家に帰り、 春は自分の部屋の ベットに倒れこむ。 (そうだよね…。 沖田先生は過去の人なんだから) しんみりと、 悲しい気分になった。 ぬか喜びしたぶん寂しい。 でも…。 それにしたって 似すぎていないか?? 春は 携帯を取りだし あのムービーを再生する。 『愛してますよ。』 と、笑う総司。 その笑顔は さっき出会った 沖田総司とまったく同じだ。 こんなに、愛した人を 見間違うはずかない。 あれは、 他人のそら似なんかじゃない。 雰囲気とか 仕草とか そういうのが あまりに似すぎている。 「やっぱり…。 あれは、 沖田先生なんじゃないかなぁ」 春がそう呟いたとたん、 「やっぱりあなたなら わかってくれると思ってました」 と、声が響いた。 「え!?」 春がガバリと起き上がると そこには、 着物と袴を着た 幕末の総司が立っていた。 「沖田先生!!」 (本物だ!本物だ!本物だ!) 「久しぶりですね。春。」 総司がニコリと微笑んだ。
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