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「ただいま。」
父が帰って来たようだ。
「おかえりなさーい☆」
母がウキウキと出迎えている。
「あのね、あなた!
今日は春から
重大な発表があるのー♪」
「お母さん!!」
(余計なことを~!!!
もう少しお父さんが
くつろいでから
言おうと思ってたのに!)
春は母のKYさに呆れる。
「そうか。」
と、父はいつものごとく
短く答えながら
居間に入ってくる。
「お、ぉかえりなさぁい。」
春は竹刀を置いて背筋を伸ばした
「あぁ。」
父は傍のソファに腰を下ろす。
「ほら、春!
早く言っちゃいなさいよ!」
母はまた、
おせっかいな1言を残し
台所へと引っ込んだ。
「なんだ?」
父が春を見つめる。
春は思いきって言った。
「か、彼氏ができたの!!」
シーン…。
また、返事がない。
(まさか
お父さんも泣いてるとか?)
春はソロリと父を見た。
なんと、父が微笑んでいる。
「そうか…。」
そして、そう呟くと新聞を広げた
(??? け だ れ そ
←混乱のため逆さま。)
春はガクッと力が抜ける。
「土曜日挨拶に
来たいらしいんだけど…」
春は続けて聞いてみる。
「あぁ。」
父は新聞から目もあげず頷く。
「へ?反対じゃないの?」
春は思わず口に出した。
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