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「お前が選んだ相手だ。」
父がまた新聞を見たまま答える。
父にしては長い言葉だ。
「あたしが選んだ相手だから?」
しかし、春にはまだ
言葉が足りなかったようだ。
「心配いらんだろう。」
父は新聞から顔を上げ付け足した
「あぁ…。」
(信用…してくれてるんだ。)
春は心が温かくなる。
「うん。凄い良い人なの。
それとね!
剣道も凄く強いんだよ!」
春は嬉しくなり
身振り手振りで
総司について説明した。
父は
「そうか」「すごいな」
と、淡々と相づちを打つ。
母は料理を並べながら
そんな2人の様子を見て
幸せそうに笑った。
そして、
「土曜日が楽しみ♪」
と、小さく呟くのだった。
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