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それから荷物を置いて
二条城を見て
清水寺へ行った。
壬生には明日行くことにする。
清水坂で様々なお土産を2人で
見て回るのは楽しかった。
「わ!これ可愛い!」
春が地域限定の
ストラップを手にとる。
「本当ですねー。」
総司もそれにニコニコ答える。
2人とも
心にわだかまりがなくなり
心の底から笑えた。
清水の舞台まで行き
春は風を気持ち良さそうに
受けている総司を見る。
(幸せだなぁ…。)
春は何かにつけて
総司の傍にいられる
不思議と幸福を感じていた。
髪こそ短いが
総司はあの頃のままだ。
美しい横顔も
澄んだ声も
柔らかな髪も…。
春はそっと総司の手を握る。
総司も何も言わずに
優しく握り返した。
「ずっと一緒にいましょうね」
春がポツリと言う。
「当たり前です。」
総司は柔らかく微笑んだ。
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