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「んー。」
春は眩しさを感じて
目を覚ました。
寝返りをうとうとして
体が拘束されていることに気づく
「??」
春が不思議に思い顔をあげると
驚く程すぐ傍に総司の顔があった
「えぇぇえ!?」
春は総司に抱きしめられて
眠っていたのだ。
「うーん。…」
春の叫び声により
総司も覚醒し始める。
(わ!起こしちゃった!)
なお抱きしめられたまま
春が慌てていると
総司が目を開き
寝ぼけ眼で春を認めて
ニッコリと天使のように微笑んだ。
「あ~。春~。
おはようごさいます。」
トロンとしたまま春に言う。
(か、可愛い!!)
寝起きの総司に
母性本能をくすぐられ
キューンとなった春だが
徐々に状況を理解し…。
「あーーーーーーー!!!!!」
ガバリと総司の腕の中から
起き上がった。
総司は思わず耳を押さえる。
「どうしたんですよぉ?」
そう言いながら
総司も目をこすりながら
ゆっくり起き上がった。
「ぁぁぁあたし!
寝ちゃったんですか!?」
春は総司がシャワーに
入ってからの記憶がない。
総司は困ったように頭をかく。
「えぇ。それで…
春の寝顔見ながら転がったら
私も寝てたみたいです…」
「はぁぁあ~。すいません!!」
春は自分の間抜けさに
がっくりと肩を落とす。
総司は微笑みながら
そんな春を抱きしめた。
そして、春の耳元でささやく。
「一緒に寝れただけで
なんか幸せでしたよ?」
「!!///」
総司の綺麗な声で
甘く言われて
春は一気に心拍数があがる。
「でも、今日の夜は…。
逃がしませんから。」
フッと総司が笑うと
耳にかすかに息がかかる。
春は総司の一言に
一瞬にして耳まで真っ赤になった
そして総司はポンと春の頭に
手をのせると立ち上がり
「さぁ、壬生に行きましょうか」
と、赤い春に言いながら微笑んだ
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