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「あは!土方さんらしいや」
総司が声をあげて笑った。
「てめっ!一体オレがどんだけッ」
振り返った土方の動きが止まる。
「でも…ありがとう。」
総司がフワッと微笑んで
土方の涙を拭った。
「よせ!」
土方が真っ赤になって立ち上がる
「つれないなぁ。
相変わらず照れ屋ですね~
ね、春。これは間違いなく
土方さんですね?」
総司が春に笑いかける。
心底嬉しそうな笑顔だった。
「!!」
春は息をのむ。
幕末の、髪を高く結い上げた
あの頃の総司に見えた。
「春??」
答えない春に、
総司が不思議そうな顔をする。
「はんっ!こいつは相変わらず
ボサッとしてんなぁー」
馬鹿にされた春はムッとする。
「相変わらず意地っ張りで、
素直じゃなくて、
不器用で、
意地悪ですから
こんな人、この世に
副長くらいしかいませんもん
総司。この人間違いなく
土方歳三ですよ!」
「このアマ~~。」
土方が怒りで体を震わせる。
「うーん。この絡み。
また見れて嬉しいですねぇ。」
総司がカラカラと笑った。
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