袖擦り合うも

8/12
前へ
/500ページ
次へ
「はい!!」 春は声が震えないように 力強く返事をした。 「ムービーは、私が生まれ変わる きっかけでもあったはずだし 春が大切に思ってくれるなら それはそれで良いですから。 気にしないで下さい。」 総司が目を細めて 本当に穏やかに微笑む。 春は一気に 心のモヤモヤが晴れていく気がした。 話が一段落したところで、 土方がゴホンと咳払いをする。 「イチャついてるとこ 悪いんだがよぉ…」 「「あ!すいません///」」 春と総司は すっかり2人の世界に 入っていたことに気づき、 慌てて土方に向き直った。 「なんでしょうか、土方さん?」 総司が先を促す。 「いや、ムービームービー言ってるが そもそもなんでオレも ばっちり記憶持って 生まれ変わってるんだ?」 「あ…そういえばそうですね」 総司がポンと手を叩く。
/500ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4574人が本棚に入れています
本棚に追加