春 ~様々な出会い~

15/22
前へ
/555ページ
次へ
さて、この返事がない……ただの屍は放っておいて、帰るとしよう。 ってな訳で荷物をまとめる俺。 別に教科書を持って帰る訳じゃないから、実は何もしないんだけどね。 鞄を出して肩に掛けるだけだ。 すると、今まで気配を消していた子が俺に一言。 「一緒に帰れないかなぁ?」 「うっ……えっ、別にいいけど」 うわぁ!と驚くのをぐっと堪えた俺。勲章ものだ。 とっくに帰ったと思ってたよ美希ちゃん…… という事でなんかよくわからないけど、美希ちゃんと帰る事になった。 今日知り合ったばかりだから、沈黙が俺達を包む。 「なんで俺と帰ろうだなんて思ったんだ?」 「興味があるんだよ。藍沢くんにね」 美希ちゃんはそう言って微笑んだ。 ドキッとなんかしないからな? ちょっと危なかったのは内緒だ。
/555ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16821人が本棚に入れています
本棚に追加