~1章~

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睫毛が長く垂れた瞳 何か射抜くような真っ直ぐな眼差し 後ろで束ねられた金色で美しく長細い髪 まるで、太陽のような光を帯びた 青年の姿… ―また夢…。 遠い遠い、ぼやけた意識の中で その人の姿を見た 夢にしては妙にリアルで 現実にしては幻めいていて… もうワケわかんない。 コイツ、誰だ…? 知らない。 会ったこともないのに、 なんでいつも… ―早く覚めて…。 意識の中でゆっくり瞬きをする その刹那、目の前はガラっと 別の風景と姿を現した ―誰かいんの? 姿まではハッキリと 見えないけど、 何か叫んでいる… 『―…さま こん…さま…』 ―何?聞こえないよ… 『―ぜんさま… 『金蝉様ぁぁぁっ!!!!』 ―!!? _
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