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― 時は流れ、帰りのホームルームが終わった放課後。
いつものように友達に誘われ、教室で残って
最近の話題を挙げて雑談をしていると、
「おい、誰か手伝いに1人来てくれないか?」
パシりがお得意の担任だ
ウチを含めて4人いたから、ジャンケンをすれば
自分が負けて、「うわ、めんど~」と呟いて
しぶしぶ担任のところに行った
『倉庫室から夏休み前の大掃除に必要な
用具を取ってきておいてくれ。
会議で忙しいんだ。よろしくな』
「へ~い…」
それから職員室方向、廊下の向こうへ
急ぎ気味で歩いて姿は消えた
「んじゃ、頼まれちゃったから取りにいってくるよ。
ちょっと待っててね~」
『りょーかーい!』
『まってんね~』
『いそいでよーっ!』
全面コンクリート丸出し、埃っぽくて
少し汚らしい倉庫室の中、薄暗い倉庫の天井に一つ
コードでぶら下がっている小さい電球の明かりをつけた
授業で使ういろんな小物、小道具や
その他の用具が棚や床に雑に置かれている
目的のモノを探しに部屋の奥へ入り込んでいくと…
…ん?
何かが反射して光っているものが視界に入る
なんだあれ?
すぐにその物の近くへ歩み寄る
鏡?
半径15cmぐらいの円盤で
縁の細工が凝った感じの大きめな鏡、
それがポツンと壁に立て掛けて置いてあった。
なんか神秘的だなぁ…
つか、何に使ってるんだ?
―その後、真面目に頼まれ事を果たし
何分も待たせてしまった友達と合流してから
学校から出た門の前で解散した
『荏李!じゃーね~!!』
『ばいばーい♪』
『また明日ねっ!!』
「みんな!!また明日~っ!!」
―この時、この言葉が『永遠の別れ』を告げる言葉だとは感じなかった
先生とも、
友達とも、
親とも、
そして、この世界とも…。
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